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神戸大学病院が炭酸ガスで骨折治療

ネオケミアと神戸大学医学部との共同研究成果の一つに、炭酸ガス(二酸化炭素)の経皮吸収による骨折治癒促進があります。このたび、整形外科で「難治骨折診」が開設され、最新療法として、炭酸ガス療法が実施されています。詳しくは下のリンクで御覧ください。

http://www.kobe-seikei.com/info/nanchikossetsushin.htm

この治療には「炭酸ガス投与装置」と「炭酸ガス吸収促進剤」を使用します。ネオケミアが開発した技術であり、世界の主要国で特許登録されています。エコツージェルのような炭酸ガスパックでは、皮膚から吸収される炭酸ガスの量は、ジェルの中に含まれる原料の量に制限されますが、この治療では、ボンベから炭酸ガスが供給されるため、大量の炭酸ガスを経皮吸収させることが可能です。

炭酸ガス投与装置(プロトタイプ)

CO2applicator_prototype

ところで、ボンベの炭酸ガスを使うといっても、ガスを皮膚に吹き付ければ効果が得られるわけではありません。皮膚にはバリア機能があり、外から異物が入ってこないように守っています。なかでも、セラミドやコレステロール、アミノ酸などからなる、水と油の両方の性質を併せ持つ細胞間脂質が、外部からの刺激を遮るだけでなく、内部からの水分の蒸発を抑える重要な役割を持っていることが知られています。

一方、炭酸ガスは水にも油にもアルコールにも溶ける、ユニークな性質を持った物質です。したがって、水と油の両方の性質を併せ持つ細胞間脂質のバリアを超えて、組織に吸収されると期待されます。しかし、実際には、炭酸ガスを皮膚に吹きかけても、何の効果も得られません。吸収されるためは、ガスのままではダメで、水に溶けた状態で、かつ、イオン化していない「分子状二酸化炭素」でなければなりません。

CO2absorption

また、「分子状二酸化炭素」が細胞に作用するためには、細胞内に入っていかなければなりません。体の中は血液や体液に満ちており、皮膚から炭酸ガスを吸収させることは、炭酸ガスがこれらの水に溶け、「分子状二酸化炭素」になることを意味します。炭酸ガスを皮膚に吹きかけた時に、炭酸ガスが溶けるような水がどこにあるでしょうか。

この問題を解決したのが「炭酸ガス吸収促進剤」です。これは炭酸ガスの通り道を皮膚に作るためのものです。主に食品添加物で作られていますが、角層に素早く浸透し、そこにしっかりとどまるように、細胞膜の構成要素である「脂質二重膜」をイメージして設計しています。この技術はP-P ComplexTM(ピーピーコンプレックス)と呼んでいる、アルギン酸とリン酸の複合体を使用しています。P-P ComplexTMに抱えられた、たっぷりの水に炭酸ガスが溶け込み、そこから細胞間脂質、さらにはその下の組織液や血液に炭酸ガスが到達するプロセスを想定して作りました。実際に健常人のふくらはぎの皮膚に「炭酸ガス吸収促進剤」を塗布し、炭酸ガスを吸収させた実験では、皮膚から少なくとも5cm程度の深さまで炭酸ガスが入って行くことがMRIで確認されています。

なお、P-P ComplexTMが水を抱える性質を利用して、保湿美容液にも応用、製品化しています。

神戸大学整形外科の「難治骨折診」は、7年以上の臨床経験がある技術を用いており、この間に副作用は一切報告されていません。 神戸大学医学部では、骨折以外にも様々な炭酸ガス療法が研究されています。これまで治療法がなかった病気などが、炭酸ガスで治せる時代が来るよう、ネオケミアでは神戸大学と協力して研究を進めています。今後も炭酸ガス療法にぜひご注目ください。

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